企業の課題は「健康経営」で解決できる!導入効果・課題点をまとめて解説
従業員の健康が会社にも大きな影響を及ぼすことを考え、近年注目されているのが「健康経営」です。
しかし、自分の会社が健康経営に取り組むべきなのか、どのような企業が取り組めばいいのか判断に迷うかもしれません。
そこでこの記事では、以下の点を中心に解説していきます。
- 健康経営に取り組むべき企業の特徴
- 抱えている課題について
- 導入前に知っておきたい効果や課題
これから健康経営を導入しようと検討している企業の担当者は、本記事の内容を踏参考にしてみてください。
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健康経営の基礎知識
「健康経営」とは、企業が経営視点から従業員の健康管理を考え、将来的に生産性の向上や企業の成長につなげることを目的とした、戦略的な実践を導入する経営スタイルのことです。
健康経営への取り組みは、職場環境の改善や従業員の心身の健康づくりに役立ちます。従業員が生き生きと働けるようになるなど、企業にとってさまざまなメリットがあるため、健康経営に対する注目度が高まっているのです。
健康経営についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
健康経営に関するアンケート:実施企業は約5割に
健康経営に関するアンケート調査の結果報告によると、健康経営の認知度は名前だけ知っているものも含め1,001名以上、301~1,000名までの企業が9割以上となっており、認知度は非常に高いといえます。
画像引用:HR総研「健康経営」に関するアンケート調査より
その一方で、健康経営を実際に導入している企業は全体の約3割程度。名前は知っていても自分の会社では実践できていないのが現状です。
画像引用:HR総研「健康経営」に関するアンケート調査より
それでも、導入準備中である企業を含めると300名までの中小企業でも4割が実践しています。健康経営は義務化されてはいませんが、従業員の健康管理の必要性に対する認識は高まってきているようです。
健康経営を導入すべき企業が抱える課題とは?
では、どのような企業が健康経営に取り組むべきなのでしょうか? 健康経営を導入すべき企業の特徴や課題点について詳しく解説します。
課題点①高ストレス状態の従業員が多い
1つ目の課題点として、高ストレスを抱えた従業員が多い企業は健康経営に積極的に取り組みましょう。
高ストレスを抱えたままでいると、メンタルヘルスの不調につながりうつ病などを発症するリスクが高くなります。結果、判断力や注意力が低下してしまいミスやトラブルになる可能性もあります。
ストレスを軽減させ、従業員がメンタルを安定させながら仕事ができるよう、健康経営の導入を前向きに検討することをおすすめします。
課題点②離職率が高く、従業員が定着しにくい
2つ目の課題点として、従業員の定着率が低く離職率が高い企業も健康経営の導入を検討しましょう。
職場環境に問題があれば、従業員のモチベーションや業務効率が低下してしまったり、メンタル不調を抱えたりしてしまい、休職や離職につながりかねません。
従業員の定着率が低いと人材不足になり、新たな採用や教育にコストがかかってしまうでしょう。企業のイメージダウンにもつながるリスクもあります。
健康経営に取り組むことで従業員が仕事に誇りを持ち、生き生きと働ける職場環境になる可能性が高くなります。従業員の定着率の改善や離職率低下も期待できるなど、多くのメリットを体感できるでしょう。
課題点③長時間労働や休日出勤が常態化している
3つ目の課題点として、勤務時間外労働が常態化してしまっている企業も、健康経営の導入検討を推奨します。
残業時間が多かったり休日出勤が常態化したりしていると、上記で述べたようなストレスを抱えメンタル不調や離職する従業員が増える可能性があります。
健康経営への取組みの一環として労働環境を整えると、結果的に従業員の生産性向上や業務効率のアップにつながります。健康経営の導入に対する助成金も数多くあるため、それらをうまく活用し、労働環境を見直すきっかけとしてみましょう。
以下の記事では、健康経営を推進する際に使える助成金についてまとめています。ぜひご覧ください。
課題点④従業員に覇気がなく職場の空気が思わしくない
4つ目の課題点として、職場でのコミュニケーション不足や従業員のモチベーションが上がらず覇気がない職場も、職場環境の改善のために健康経営に取り組むことをおすすめします。
職場での雰囲気は従業員のメンタル面での安定や、業務効率にも影響します。健康経営により従業員のモチベーションがアップすれば、社内の積極的な意見交換が期待できるでしょう。
課題点⑤体調不良を抱える従業員が多く、医療費コストが高い
5つ目の課題点として、体調不良を抱える従業員が多い企業も健康経営に進んで取り組みましょう。
メンタルヘルス不調を抱える人や労働環境により健康を害している従業員が多いと、病院に通院する回数が増えます。
社会保険は企業が保険料の半分を負担するため、病院に通院する従業員が増えると企業が負担する医療費コストが高くなります。
健康経営に取り組むことにより、従業員が健康になり病院に行く回数も減るため、医療費コストを抑えられるでしょう。
課題点⑥女性特有の健康課題に対する施策が不十分
6つ目の課題点として、女性特有の健康課題に対する施策が不十分な企業があげられます。
健康経営の推進に際し、女性特有の健康問題対策に関する関心が高まっています。
経済産業省「健康経営における女性の健康の取り組みについて」より引用
女性特有の健康経営の取り組みにおける課題点には、以下のような事項があります。
- 月経
- 女性特有の疾病
- 妊娠、出産
- 更年期障害
今は女性も企業にとって欠かせない戦力を担う時代です。女性の健康について重要視することは、生産性の向上や業績アップなど、企業の更なる活性化につながるでしょう。
女性の健康課題に対応することは、次世代への健康に対する投資ともいえます。
健康経営を導入するメリット
実際に健康経営を導入することにより、以下のようなメリットや効果が期待できます。
- 生産性の向上や離職率の低下、定着率のアップ
- 企業のイメージアップや業績アップ
- 優秀な人材の確保や採用コストの削減
- 企業の医療費負担の軽減
従業員ひとりひとりの健康面や働きやすさはもちろん、企業側にとっても生産性の向上やブランドイメージの確率など、多くの効果が得られるでしょう。
健康への「投資」は、その後の企業成長を左右する重要なカギを握ります。導入検討を先送りにしている企業は、この機会に具体的な取組みスタートを検討してみましょう。
「健康経営」にありがちな課題と解決策
健康経営の導入にはさまざまなメリットが期待できますが、一方で多くの企業が直面する課題もあります。
どのような課題が多いのか、解決策とあわせて詳しく解説します。
①「健康経営」の意義や目的の周知が重要
健康経営に取り組む際は、従業員ひとりひとりが理解し納得できると、十分な導入効果が期待できるでしょう。
健康に関する取り組みやセミナー研修などを通じ、従業員全体に「健康経営」の意義や目的などを正しく周知することが重要です。
メールや会社でポスターを掲示するなど、できるだけ多くの人が目にする場所での周知を心掛けましょう。
②新たな取り組みを負担に感じる従業員も
健康経営の実現に向けた取り組みそのものを負担に感じ、ストレスになる従業員が出る可能性もあります。
健康経営を導入する目的やメリットを従業員に伝えられると、負担だと感じる従業員も減るでしょう。
③経営層の理解と協力が重要
健康経営は経営的な視点から、企業全体として「健康」に向き合う取り組みが大事になります。そのため、経営層や幹部従業員からの理解を得ることが重要でしょう。
企業全体として取り組むためにどのようなメリットがあるのかよく話し合い、理解と協力を得るようにすると良いです。
④効果を実感するには一定の時間がかかる
健康経営は効果が目に見えにくく、すぐに結果が出るものではありません。欠勤率や離職率が低下していても健康経営によるものなのか判断に時間がかかります。
その点を踏まえ、長期的な視点をもって計画を立てながら取り組むことが重要でしょう。
例えば、健康経営を導入してから健康診断での有所見率が下がれば、従業員の健康に寄与していることがわかります。
⑤時代の流れに応じた対応の検討も必要
新型コロナウイルスの影響もあり、時代の流れに応じテレワークも増加しています。その影響から、企業にとっても従業員の新たな健康リスクの課題が浮き彫りとなりつつあります。
時代の変化に応じた対応を柔軟に検討する体制作りも、重要な課題だといえるでしょう。
健康経営の取り組みについては、以下の記事で事例を交えて詳しく解説しています。
経営課題を感じているなら「健康経営」導入の検討を
企業の経営戦略として従業員の健康管理に取り組み健康経営を行うことは、企業にとっても従業員にとっても大きなメリットをもたらします。
経営課題を抱えていると感じる企業は、ぜひ健康経営の導入検討をおすすめします。
以下の資料では、健康経営を始める前に知っておきたいポイントをチェックできます。ぜひご活用ください。
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