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安全管理者と衛生管理者の違いって?職務や必要な選任資格について解説!

資料ダウンロード:労働安全衛生法を担当者目線で理解する~企業が取り組むべきこととは~

  資料DL_「労働安全衛生法」の要点を わかりやすく解説 事業場の規模や業種に応じて設置が義務付けられている委員会・役職についてや、2019年に行われた法改正での内容の変化についても紹介しています。 mediment(メディメント)

労働安全衛生法により、事業所は労働者の人数に応じて、安全管理者や衛生管理者などを選任しなければなりません。

しかし、「安全管理者・衛生管理者それぞれ言葉が似ていて違いが良く分からない」といった事業者の声をよく耳にします。

当記事では、安全管理者と衛生管理者の違いや職務、必要な選任資格を解説します。


目次[非表示]

  1. 1.安全管理者と衛生管理者の違いとは?
  2. 2.「安全管理者」の概要をチェック
  3. 3.「衛生管理者」の概要をチェック
  4. 4.安全管理者と衛生管理者の兼任は可能?
  5. 5.複数の事業場での管理者の兼務は可能?
  6. 6.管理者の選任から届出まで
  7. 7.各管理者の役割を知って安全で衛生的な職場づくりを


安全管理者と衛生管理者の違いとは?

労働安全衛生法では事業場の労働者数に応じて、安全管理者や衛生管理者を選任することが義務付けられています。

安全管理者・衛生管理者それぞれの違いを正しく理解できるよう、定義を解説していきます。

安全管理者、衛生管理者の違い

	安全管理者、衛生管理者の違い②


上記の表を見ると、常時50人以上の労働者を使用する場合、安全管理者・衛生管理者ともに1人以上選任が必要です。

ただし、衛生管理者は事業場の規模、つまり常時使用する労働者数に応じて、選任数が異なります。詳しくは、厚生労働省「衛生管理者」資料を参照してください。


・安全管理者とは?

安全管理者とは、「職場の安全全般に関する管理者」のことをいいます。

労働安全衛生法第11条にて、法定の業種で常時50名以上の労働者を使用する事業場ごとに、安全管理者の資格を有する者から選任しなければなりません。

	安全管理者 業種

参照:厚生労働省|安全管理者


・衛生管理者とは?

衛生管理者とは、「労働安全衛生法に基づく労働環境の改善、労働者の健康保持など、職場の衛生全般を管理する管理者」のことをいいます。

職場において、労働者の健康障害を防止するため、常時50人以上の労働者を使用する事業者は、その事業場専属の衛生管理者を選任しなければなりません。

	安全管理者労働者数

参照:厚生労働省|衛生管理者


「安全管理者」の概要をチェック

安全管理者の役割や選任するにあたって必要となる資格内容や職種を解説していきます。


・安全管理者を選任すべき業種

安全管理者を選任すべき業種は以下の通りです。

<業種>
林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業、製造業(物の加工を含む)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、家具・建具業・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業および機械修理業

安全管理者のうち、1人を「専任」にする必要がある業種もあります。

	安全管理者常時使用する労働者数


・安全管理者の選任に必要な資格

安全管理者には、労働安全コンサルタントの資格を取得している者、または以下の資格要件のいずれかに該当した上で、厚生労働大臣が定める研修(安全管理者選任時研修)を修了した者を選任します。

  1. 学校教育法による大学、高等専門学校における理科系統の正規の課程を修めて卒業した者で、その後2年以上産業安全の実務に従事した経験を有するもの
  2. 学校教育法による高等学校、中等教育学校において理科系統の正規の学科を修めて卒業した者で、その後4年以上産業安全の実務に従事した経験を有するもの
  3. 学校教育法による大学、高等専門学校における理科系統の課程以外の正規の課程を修めて卒業した者で、その後4年以上産業安全の実務に従事した経験を有するもの
  4. 学校教育法による高等学校、中等教育学校において理科系統の学科以外の正規の学科を修めて卒業した者で、その後6年以上産業安全の実務に従事した経験を有するもの
  5. 7年以上産業安全の実務に従事した経験を有するもの
  6. その他(職業訓練課程修了者関係)

参照:厚生労働省「安全管理者について教えて下さい。」


・安全管理者の仕事内容

安全管理者は作業場等を巡視し、設備や作業方法等に危険の恐れがあるときは、ただちに危険を防止するために必要な措置を講じなければなりません。

安全管理者が行うべき安全に関する措置は以下の通りです。

  1.  建設物、設備、作業場所または作業方法に危険がある場合における応急措置または適当な防止の措置
  2.  安全装置、保護具その他危険防止のための設備・器具の定期的点検および整備
  3.  作業の安全についての教育および訓練
  4.  発生した災害原因の調査および対策の検討
  5.  消防および避難の訓練
  6.  作業主任者その他安全に関する補助者の監督
  7.  安全に関する資料の作成、収集および重要事項の記録
  8.  その事業の労働者が行う作業が他の事業の労働者が行う作業と同一の場所において行われる場合における安全に関し、必要な措置

参照:厚生労働省「安全管理者について教えて下さい。」

 事業者は安全管理者に対し、安全に関する措置を行う権限を与えなければなりません。


「衛生管理者」の概要をチェック

次に、衛生管理者の役割や選任するにあたって必要となる資格内容や職種を解説していきます。


・衛生管理を選任すべき業種

衛生管理者は業種に変わりなく、常時50人以上の労働者を使用するすべての事業場で選任することが義務付けられています。

ただし、事業場の規模ごとに選任しなければならない衛生管理者の人数は異なるため注意が必要です。詳しくは、厚生労働省「衛生管理者」資料を参照ください。

また、衛生管理者には第一種衛生管理者免許を有する者、第二種免衛生管理者免許を有する者、衛生工学衛生管理者免許を有する者の区分があり、事業場の業種に応じ衛生管理者を選任しなければなりません。


農林畜水産業、鉱業、建設業、製造業(物の加工業を含む)、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、自動者整備業、機械修理業、医療業および清掃業
第一主衛生管理者免許若しくは、衛生工学衛生管理者免許を有する者または、労働安全衛生規則10条各号に掲げる者(医師や歯科医師、労働衛生コンサルタント等)

上記以外の業種

第一主衛生管理者免許若しくは、第二種衛生管理者免許を有する者または、労働安全衛生規則10条各号に掲げる者(医師や歯科医師、労働衛生コンサルタント等)


さらに、下記に該当する事業場は衛生管理者のうち「1人」を専任としなければなりません。

  • 業種にかかわらず、常時1,000人以上の労働者を使用する事業場
  • 常時500人以上の労働者を使用する事業場で、坑内労働または一定の有害な業務に常時30人以上の労働者を従事させるもの(なお、常時500人異常の労働者を使用する事業場で、エックス線等の有害放射線にさらされる業務や鉛等の有害物を発散する場所における業務などに、常時30人以上の労働者を従事させる場合は、衛生管理者のうち1人を、衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任する必要あり)


・衛生管理者の選任に必要な資格

衛生管理者の選任はいずれかの資格保有者から選ばれます。

  • 医師
  • 歯科医師
  • 第一種衛生管理者免許
  • 第二種衛生管理者免許
  • 衛生工学衛生管理者免許
  • 労働衛生コンサルタント
  • その他厚生労働大臣が定める者(※)

(※)その他厚生労働大臣が定める者とは、保健師、薬剤師等を指します。

しかし、農林畜水産業、鉱業、建設業、製造業(物の加工業を含む。)、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療業及び清掃業は第二種衛生管理免許のみの保有者は選任できないため、注意しておきましょう。


・衛生管理者の仕事内容

衛生管理者は労働環境の改善や労働者の健康保持など、職場の衛生全般を管理します。

なお、労働安全衛生法第10条第1項では、衛生管理者が行う具体的な仕事内容は以下のように示されています。

  1. 健康に異常がある者の発見及び処置
  2. 作業環境の衛生上の調査
  3. 作業条件、施設等の衛生上の改善
  4. 労働衛生保護具、救急用具等の点検及び整備
  5. 衛生教育、健康相談その他の労働者の健康保持に関する必要な事項
  6. 労働者の負傷及び疾病、それによる死亡、欠勤及び移動に関する統計の作成
  7. その事業の労働者が行う作業が他の事業の労働者が行う作業と同一の場所において行われる場合における衛生に関し、必要な措置
  8. その他衛生日誌の記載等職務上の記録の整備等

ほか、定期巡視なども仕事内容に含まれています。


安全管理者と衛生管理者の兼任は可能?

単に従業員の人数が50人以上ということだけなら、法的に兼任も可能です。

しかし管理業務や責任が大きく異なるため、業務に支障が出るリスクも高くなります。

そのため、可能な限り一方の業務に「専任」した方が良いとされています。


複数の事業場での管理者の兼務は可能?

安全管理者や衛生管理者は事業場ごとに選任する必要があるため、複数の事業場を兼務できません。

しかし企業の分社化により、それまでの事業場であったものが事業者を異にする2つ以上の事業場に分割される場合、従来の安全衛生管理のシステムやノウハウが活用されるよう、安全管理者等の兼務を認めることが適当な場合があります。

分社化した親事業者の安全管理者や衛生管理者が子事業場と兼務するには、以下の要件のいずれにも該当する必要があります。


<要件>

親事業者の事業場の安全管理者等(専任の安全管理者又は衛生管理者を含む。)が子事業者の事業場の安全管理者等を兼ねる場合には、次の要件のいずれにも該当するときは、それぞれ、事業場に専属の者を選任しているものと認められるものであること。

  1. 子事業者の事業場が、親事業者の分社化に伴い、親事業者の事業場の一部が分割されたものであること。
  2. 親事業 者の事業場と子事業者の事業場が同一敷地内にある、又は敷地が隣接していること。
  3. 安全衛生に関する協議組織が設置される等、分社化後も引き続き安全衛生管理が相互に密接に関連して行われていること。
  4. 親事業者の事業場における事業の内容と子事業者の事業場における事業の内容が、分社化前の事業場における事業の内容と比較して著しい変化がないこと。

引用:JISHA中央労働災害防止協会「分社化に伴い分割された事業場における安全管理者当の兼務について」


管理者の選任から届出まで

安全管理者や衛生管理者の選任は、管理者を選任すべき事由が発生した日から14日以内に行います。管理者を選任したときは、遅滞なく、選任報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。


各管理者の役割を知って安全で衛生的な職場づくりを

安全管理者・衛生管理者はそれぞれ、役割や仕事内容、選任に必要な資格等が異なります。

しかし、労働災害の防止や労働者の健康管理をする上では大切な役割を担っており、事業場において必要不可欠な存在であることには変わりありません。

それぞれ兼務することはできませんが、兼任できない点や選任から転出までには注意事項など、安全管理者・衛生管理者の概要を正しく理解し、労働者の安全や健康面に役立ててくださいね。

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