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ホワイト500とは?認定企業になるメリットから取得方法まで詳しく解説

ホワイト500とは、「健康経営優良法人認定制度」のひとつで、大規模法人部門に認定された企業のうち、上位500法人に与えられる称号のことです。

本記事では、ホワイト500の概要や認定企業になるメリット、認定要件まで詳しく解説します。


目次[非表示]

  1. 1.ホワイト500とは
  2. 2.ホワイト500認定を受けるメリット
  3. 3.ホワイト500の認定要件
  4. 4.ホワイト500の申請の流れ
  5. 5.ホワイト500認定企業の取り組み
  6. 6.健康経営を推進してホワイト500の取得を目指しましょう


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ホワイト500とは

まずは、ホワイト500の概要やブライト500との違いについてご説明します。


健康経営優良法人認定制度のひとつ

冒頭で触れたとおり、ホワイト500は「健康経営優良法人認定制度」において大規模法人部門に認定された企業の中でも、上位500法人のみに与えられる称号です。

では、そもそも健康経営優良法人認定制度とはどのような制度なのでしょうか。
健康経営優良法人認定制度は、特に優良な健康経営を実施している法人を表彰する制度のことです。

健康経営の推進や、健康経営に取り組む法人が評価される環境整備を目的に、2016年に経済産業省により新設されました。

大規模法人部門と中小規模法人部門の2部門があり、それぞれの部門において健康経営優良法人が認定されます。

なお、認定は毎年実施されており、「健康経営優良法人2023」では、大規模法人部門は2,676法人、中小規模法人部門は14,012法人が健康優良法人として認定されました。


健康経営優良法人については、以下の記事で詳しく解説しています。

  【保存版】健康経営優良法人とは?メリット・認定基準・2024年最新動向まとめ 「健康経営優良法人制度(「健康経営」を実施している企業を評価する制度)」の概要と、認定によって得られる企業のメリットについて解説します。 また、年度によって変更されることもある認定基準や申請手順などについて、最新情報を含めて確認します。 mediment(メディメント)


ホワイト500とブライト500の違い

ホワイト500と似た称号として、「ブライト500」を耳にしたことがある方も多いかもしれません。

ブライト500とホワイト500の違いは、法人の規模にあります。

ホワイト500は大規模法人部門における上位500法人を指す一方で、ブライト500は中小規模法人部門の上位500法人を指します。

ちなみに、大規模法人部門と中小規模法人部門の違いは、業種ごとの従業員数です。
従業員数が以下の人数に満たない場合は、中小規模法人部門に分類されます。


卸売業

101人以上         

小売業

51人以上

サービス業

101人以上

製造業・その他

301人以上

特定非営利活動法人

101人以上

医療法人・社会福祉法人・健保組合等保険者

101人以上

商工会議所・商工会・財団法人・社団法人

101人以上

公法人・特殊法人(地方公共団体、公団等)

301人以上


ホワイト500またはブライト500を目指す場合は、まず自社がどちらに分類されるのか、参考にしてみてください。


ホワイト500認定を受けるメリット

ここからは、ホワイト500認定の取得メリットについて、社内と社外に分けてそれぞれ紹介します。


ホワイト500認定で期待できる社内のメリット

まずは、ホワイト500に認定された際に、社内において期待できるメリットを2つご紹介します。


離職率が低下する

社内において期待できるメリットの1つは、離職率が低下することです。近年は特に、労働環境や仕事のやりがいが重要視される傾向にあります。

2022年に株式会社学情が実施したアンケート調査によれば、「ヤングキャリアが企業選びの際に重視するようになったこと」の上位5位に、「仕事内容・福利厚生・手当・休日のとりやすさ・残業時間」が含まれています。

ホワイト500は労働環境が整っている企業の証でもあるため、取得により従業員に安心感を与えることもできるでしょう。

また、「この会社で働き続けたい」と考える従業員の増加により、離職率の低下も期待できます。


従業員の健康を維持できる

2つ目のメリットは、従業員の健康を維持できることです。ホワイト500の認定を受けるには、従業員の健康を維持する取り組みをおこなう必要があります。

具体的には、ワークライフバランスの推進やメンタルヘルス対策、過重労働対策、健康診断の受診の推進などが挙げられます。

上記のような取り組みは、従業員の健康状態を良好に保つことに役立つでしょう。

また、従業員の健康状態が良好になることで、パフォーマンスの向上にもつながり、結果として生産性の向上も期待できます。


ホワイト500認定で期待できる社外のメリット

次に、ホワイト500に認定された際に、社外で期待できるメリットを2つご紹介します。


投資家へのイメージアップができる

社外において期待できるメリットの1つ目は、投資家へのイメージアップが期待できることです。

近年は、企業の社会的な取り組みに注目して商品を選ぶ消費者も存在するほか、投資においても、企業の長期的な価値が重要視される傾向にあります。

特に健康経営は、企業の長期的な価値を検討する「ESG投資」の要素に含まれており、投資家にとっては重要な判断要素の一つといえます。

ESG投資とは、投資先のESG(Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス))への取り組みを評価する投資のことです。

ホワイト500を取得すれば、自社商品やサービスの販売促進が可能になるだけでなく、投資家からも高い評価を受けられる可能性が高まるでしょう。


人材確保がしやすくなる

2つ目の社外のメリットは、人材確保がしやすくなることです。「働きやすい環境かどうか」は、転職時の重要な判断材料であり、多くの転職者が注目している要素の一つです。

ホワイト500の認定は、従業員が快適に働けるよう配慮していることの証でもあります。

そのため、ホワイト500を取得すれば、「働きやすそうな企業」、また「従業員を大切にしている企業」というイメージが強まります。

結果として、優秀な人材を確保しやすくなる可能性も高まるでしょう。


ホワイト500の認定要件

では、どうすればホワイト500を取得できるのでしょうか。

ホワイト500の認定要件は「経営理念・方針」「組織体制」「評価・施策実行」「評価・改善」「法令遵守・リスクマネジメント」の5つがあり、それぞれに細かな評価項目が定められています。

	06_健康経営優良法人2024認定要件_大規模

(引用:健康経営銘柄2024選定基準及び健康経営優良法人2024|ACTION!健康経営


次に、ホワイト500の認定要件について詳しく解説します。


1.経営理念・方針

経営理念・方針は、健康経営のためにどのような取り組みをおこない、それを社内外に発信しているかどうかを確認するための項目です。

具体的な評価項目は、

  • 健康経営の方針等の社内外への発信
  • 従業員パフォーマンス指標及び測定方法の開示
  • トップランナーとして健康経営の普及に取り組んでいること

の3つで、主に健康経営を積極的に推進しているかを確認しています。


2.組織体制

組織体制については、大きく「経営層の体制」「実施体制」「健保組合等保険者との連携」の3つに分類されています。

そして、それぞれ「健康づくり責任者が役員以上」「産業医・保健師の関与」「健保組合等保険者との協議・連携」の項目に沿って評価されます。

健康経営を進めるための体勢が整っているかを判断されていると考えると良いでしょう。


3.制度・施策実行

制度・施策実行は、中項目と小項目の2項目に分かれており、5項目の中で最も細かく確認されます。

中項目は、「従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討」「健康経営の実践に向けた土台づくり」「従業員の心と身体の健康づくりに関する具体的対策」の3つです。

小項目は「健診・検診等の活用・推進」「具体的な健康保持・増進施策」など10項目に分かれています。

具体的には、「従業員の健康診断を実施しているか」「食生活の改善に向けた取り組みをおこなっているか」などを確認しています。


4.評価・改善

実行した施策において評価・改善をおこないます。

たとえば従業員の健康診断受診率100%を目指していたのであれば、施策実行前の受診率は〇〇%だったが実行後に〇〇%になったなど、施策前後の変化を評価します。

もし受診率の向上が芳しくなく改善する場合は、受診勧奨の方法を変える、従業員が受診しやすいように受診できる医療機関を増やすなど、具体的な改善策を提示します。


5.法令遵守・リスクマネジメント

法令遵守・リスクマネジメントは、その名のとおり、法令を守っているかを確認する項目です。

  • 定期健診を実施している
  • 50人以上の事業場においてストレスチェックを実施している
  • 労働基準法または労働安全法に係る違反により送検されていない

などについて確認されます。


ホワイト500の申請の流れ

ホワイト500の認定を受けるためには、申請が必要です。申し込みから認定を受けるまでの流れは以下のとおりです。

  1. 健康経営度調査を「ACTION!健康経営」よりダウンロードし、自社の取り組み状況を記載のうえアップロードする
  2. 申請内容に基づき審査がおこなわれる
  3. 認定委員会において審査がおこなわれる
  4. 日本健康会議が「健康経営優良法人」を認定する

申請の締め切りは例年10月頃ですが、日程などは年によって異なります。

また、申請には認定申請料88,000円の支払いが必要です。

詳しいスケジュールや金額については、「ACTION!健康経営」にて確認してください。


自社の健康経営の取り組み状況を把握できる健康経営度調査については、以下の記事で詳しく解説しています。

  健康経営度調査とは? フィードバックシート活用方法や2023年の申請手順を解説 2014年より経済産業省で実施されており、健康経営を取り組み始めた企業にとって、自社の健康経営を見直す機会として注目されている「健康経営度調査」。 当記事では、多くの企業が気になる問題「健康経営度調査」の概要のほか、認定・申請手順のほか、フィードバックシート活用法などを解説します。 mediment(メディメント)


ホワイト500認定企業の取り組み

ホワイト500を取得するには、他の企業の健康経営についての取り組みを知ることも重要です。

最後に、ホワイト500認定企業の取り組みを3つご紹介します。


積水ハウス株式会社

積水ハウス株式会社は、戸建住宅事業や建築・土木事業などを手掛ける企業です。

グループ全体として健康経営を推進しており、

  1. 生活習慣病リスク保有者の低減(メタボ+予備群含む)
  2. 喫煙率の低減
  3. 従業員/職場の幸せ度向上
  4. 生産性の向上(プレゼンティーイズムの改善)
  5. メンタル不調の予防(長期欠勤・休職者の減少)

の5つを目標に掲げて、健康課題の改善に積極的に取り組んでいます。

また、生活習慣およびココロについての6つの目標を設けた「幸せ健康チャレンジ6」や、幸せ度調査ワークショップを開催するなどして、働きやすい環境づくりにも注力しています。


大王製紙株式会社

大王製紙株式会社は、紙や日用品雑貨の製造加工及び販売等を手掛ける企業です。
ホワイト500に6年連続で認定されている企業でもあります。

同社では以下の4項目を中心に健康経営に取り組んでおり、2023年は特に「女性の健康理解の推進」と「禁煙チャレンジの推進」に注力。

  • ライフ・ワークバランスの推進
  • 生活習慣の改善
  • メンタルヘルスケアの充実
  • 疾病の早期発見・早期治療

すでに健康経営の成果も出始めており、喫煙率に関しては、2019 年度は 30.5%だったものの、2020 年度は 26.1%、2021 年度には 23.9%と、着実に改善している様子が伺えます。


カゴメ株式会社

カゴメ株式会社は、食品の製造販売を手掛ける企業です。

2017年に「カゴメ健康経営宣言」及び「カゴメ健康7ヶ条」を制定し、従業員の健康管理や健康増進に積極的に取り組んでいます。

同社では、野菜の摂取量が推定できる機器「ベジチェック®️」を各事業所へ設置。

野菜の摂取量をチームで競い合うことで、楽しく食生活の改善を目指すプログラムを実施するなど、健康増進に向けた積極的な取り組みをおこなっています。


健康経営を推進してホワイト500の取得を目指しましょう

ホワイト500は、「健康経営優良法人認定制度」のひとつで、大規模法人部門に認定された企業のうち、上位500法人に与えられる称号のことです。

限られた企業しか取得できないため、ホワイト500を取得すれば、健康経営に注力している企業であることを社内と社外の両方にアピールできます。

ホワイト500の取得を目指し、健康経営を推進してみてはいかがでしょうか。


以下の資料では、健康経営の基礎から実践事例まで、図や表でわかりやすく解説しています。ぜひ業務にお役立てください。

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mediment(メディメント)は、従業員のあらゆる健康データを一元管理し、産業保健業務の効率化を支援するクラウドシステムです。 クラウドシステムならではの多彩な機能で、あらゆる業務のペーパーレス化を実現し、従業員のパフォーマンス向上に貢献します。

監修者情報

三浦 那美(メディフォン株式会社産業看護師/第一種衛生管理者)

看護師として大学病院の内科混合病院にて心疾患や糖尿病、膠原病などの患者対応業務に従事。その後、看護師問診や海外赴任向けの予防接種を行っているクリニックに転職。これら医療機関での経験を通じ、予防医療やグローバルな医療提供の重要性を感じ、メディフォンに入社。現在は、産業看護師として健康管理システム「mediment」のオペレーション業務やコンテンツ企画を担当。

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